10月7日(火)「令和7年度視覚障がい者サポート講座」を開催し、11名が受講しました。講師に「岐阜アソシア 視覚障害者生活情報センターぎふ」の歩行訓練士、棚橋公郎氏 をお招きし、視覚障がい者のことや彼らへの支援の在り方について学ぶとともに、アイマスクを着用し視覚障がい者の疑似体験を行いました。
午前中の講義では、視覚障がい者に関する基礎知識や支援の在り方、視覚障がい者が置かれている現状などを学びました。
視覚障がい者とは眼の不自由な人のことですが、全く目がみえない人(全盲)からメガネ等で矯正しても視力の弱い人(弱視)、見える範囲の狭い人(視野狭窄)など様々です。県内では視覚障がいに係る障がい者手帳の保持者が令和4年度現在4702人いますが、実際は各人を取り巻く社会的事情(例:視覚障がい者になると職を失うかもしれない)などから手帳の交付を受けない人が多数いるとのことです。講師は、障害に対する人々の認識が昔から変わっていないと指摘し、「彼らは目が見えないだけでそれ以外の事はできます。一人の人間として彼らと接することが大切だ」と力説されました。
昼食の際には、受講者がアイマスクをしてお弁当を食べました。人間本来が必要としている感覚の80%以上を視覚が補っていると言われていますが、参加者はお弁当の中身が見えず箸での食事に悪戦苦闘しており、顏をお弁当に近づけたり指先でおかずを触って確かめたりしながら、なんとか完食しました。 |
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午後からは、白杖を使っての目かくし歩行や階段昇降などを体験し、参加者は、誘導役の方につかまりながら、恐る恐る足を進めていました。目が見えない状態での移動は危険が伴うため、視覚障がい者を誘導する方の役割が重要となります。誘導するにあたり、①安全性(安心感)、②能率性(効率的・効果的)、③見た目の自然さ、④両者にとってのやりやすさということがあり、「彼らの目の代わりになる」ためには、「彼らに正確な情報を分かりやすく伝える」ことが大切であることを学びました。 参加者からは、「目からの情報が日常生活においてどれほど大切か実感した」、「今回の体験から視覚障がい者のサポートに関してどんな配慮が必要か理解できた」などの感想をいただきました。 |
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