令和5年度視覚障がい者サポート講座~目が見えないことについて学ぼう~

 2月29日(木)、中津川市ひと・まちテラスで、「令和5年度視覚障がい者サポート講座」を開催しました。

 社会福祉法人 岐阜アソシア 視覚障害者生活情報センターぎふ の歩行訓練士 棚橋公郎氏を講師にお招きし、「視覚障害について」の講義、アイマスクの着用による視覚障害者体験などを行い、21人が受講されました。


 講義では、能登半島地震が発生後、被災地へ視覚障害者や聴覚障害者への支援のために現地派遣されたときのことを中心に「災害時における障がいのある方への対応について」お話しいただきました。災害時において、視覚障害や聴覚障害があることによって、掲示板に情報を掲示しても目の見えない人にはわからないし、放送を流したとしても耳の聞こえない人にはわからないためほとんどの情報が伝わらない。見た目は健常者の方と見分けがつかないため、避難所での避難者どうしの意思疎通がうまくできず、そこでの生活に支障をきたしてしまうことが多いとのこと。そのため、受講者のみなさんには、こうした方がいることを避難所運営者へ伝えてもらったり、本人に積極的に声をかけてもらいたいと話されました。また、「まずは自分自身や家族の命を守ること。そして、自分が無事であれば他で困っている方に対してできることをしてほしい」と話されました。

 視覚障害者の誘導方法に関する講義では、4つの条件として、①安全性(安心感)、②能率性(効率的・効果的)、③見た目の自然さ、④両者にとってのやりやすさということがあり、「本人の目の代わりになる」ためには、「本人に正確に分かりやすく情報を伝える」ことが大切であるとお話しされました。

 

 

 

 

 

 アイマスクを着用した食事体験では、中身の情報が知らされていないお弁当を目の見えない状態で食べました。ここでは、どのような食べ物が、どのような位置に、どのような大きさでいくつあるのかといった情報がとても重要であることを学びました。

 屋外での歩行体験では、2人1組になり、アイマスクをした視覚障害者役とサポーター役を交互で行い、サポーターが視覚障害者の半歩前を歩き、誘導を行うことを基本とし、狭い場所、椅子へ座り方、溝などをまたぐ時、段差、階段の昇降などの誘導方法を学びました。

 受講者からは、「災害時の活動などに目の見えない方が必要とされるサポートについて初めて詳しく知ることができた」、「見えないということの大変さを改めて実感することができた。こうしたストレスを少しでも減らすためにサポーターが正確に分かりやすく情報を伝えたり、安全に誘導することが大切であることを学んだ」などの感想がありました。 

  本所 (2024年3月 6日 09:32)


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